丹沢湖畔の北側にそびえる世附権現山とミツバ岳に登りました。ミツマタの群生が見られるとのことで以前から気になっていたのですが、登山ルートが不明瞭であり、単独行では不安なのでチャンスをうかがっておりました。
　 今回、弟子が２人ついてきてくれそうなので、これ幸いと行ってきました。

浅瀬入口の権現山登山口

踏跡不明瞭の注意看板

　車を三保ダムの駐車場に停める。無料だしかなり広いので余裕だ。ここから７〜８分歩いて浅瀬入口バス停に向かう。ちょうど落合トンネルのところだ。トンネル脇に権現山への立派な標識があるのだが、その脇に踏跡不明瞭につき初心者通行不可とある。行って欲しいのか欲しくないのかよく分からないような・・・。

落合トンネルの脇を登る

東京電力の導水管の関連施設

　 階段を登って行くとすぐに鉄塔がある。ここからは密生した杉林の中をつづら折りに登っていく。途中何カ所か鹿柵の出入り口を通るのだが、針金できっちり閉められているので開け閉めが面倒だ。やがて東電の導水管の作業所のようなものがあり、その辺りで杉の植林地帯を抜ける。さらにしばらく行くと「展望台」と表示があるが、その先に手書きで「元」と書かれているので、たぶん大したこと無いのだろうと思い、そのまま進んでいく。

新緑が美しい尾根道

７５６ｍ地点の道標

　 このあたりは、まだ道ははっきりしていて歩きやすい。やがて少しなだらかになってきたので、倒木の腰掛けて休憩した。新緑が美しい。この先の小ピークに標識がある。ここが６６１ｍポイントか。
　 ここから鹿柵沿いになだらかに下って、また登り返す。また、小ピークがありここにも標識がある。ここは７５６ｍポイントだろう。登山道はあまり整備されていないがポイントごとに立派な標識が立っている。目安にはなるが、ここまでやるなら道の整備もお願いしたいところだ。

急斜面直下から山頂方向を望む

世附権現山(1,019m)の山頂

　 ここから軽く下って最後の急登になる。かなり急で木に捕まりながら登っていく。ここら辺り道は不明瞭だが尾根を登っていくしかないので、方向的に間違えることはない。先に２人連れの登山者が登っているのが見える。
　 しばらく登っていくと、なだらかになってきて山頂が近い感じになる。また、標識が現れた。ここからほぼ平坦な道を行くと山頂の標識があった。世附権現山の山頂に到着だ。山頂は樹木が生い茂り、展望はない。二等三角点がどんと鎮座している。

権現山山頂にある二等三角点

山頂近くにあるベンチ

　 少し先にベンチが２つあって、先着の登山者が２組（４人）居た。ここで、お湯を沸かしてラーメンとおにぎりをいただく。
　 中年女性の２人組と話をした。以前ミツバ岳方面から登ったことがあるらしい。今回は浅瀬入口からの道を往復とのこと。もう一組は二本杉峠から登ってきて往復と言っていた。

ミツバ岳の尾根方向を示す木の幹

途中で見かけたミツマタの群生

　 しばらくすると２組とも山頂を去ってしまい我々だけになる。ミツバ岳方面と書かれた表示の方向に下っていく。
　 今回持参した２万５千分の１の地図によると、この先尾根が２つに分かれていてその左方向に行かなくてはならない。そのポイントがどうなっているか注意しなくてはならない・・・と思って進んでいくと、木の太い幹に朱色でミツバ岳の方向が書かれていた。そちらの斜面に進むが、踏跡は途中からはっきりしなくなる。それでもどんどん下っていくと、やがて植林隊の左手を歩くようになり、踏跡が現れる。
　 ここからミツバ岳までは特に問題ない。途中、ミツマタが群生しているところを通る。花は終わって、花の元の部分が真っ白になって残っている。

ミツバ岳山頂と三角点(835m)

山頂付近から南西に開けた斜面

　 斜面を少し登って山頂らしき所を通るが、ここは山頂ではなかった。その先少し進むと、ミツマタの木の中にミツバ岳と書かれた小さな表示があり、その手前に三角点があった。ここでココアを飲んで休憩する。
　 ちょっと先に進むと、南西に開けたところがあり、三国山方面がかすんで見える。

下山地点の滝壺橋

丹沢湖南岸から世附権現山を望む

　 　ここからは、滝壺橋へ下る道と世附キャンプセンターに下る道があるはず。踏跡は滝壺橋方面に向かってはっきり付いており、そちらに下っていく。だんだん急斜面になってまたまた踏跡不明瞭になるが、時折テープがあり、注意深くそれを追っていく。だんだん林が暗くなってきて、鹿柵に囲まれた植林地の上に出る。柵の中は杉が密集して真っ暗だ。ここの左手に道があり、そこをどんどん下っていく。滝の水音が聞こえてきたと思ったら、右手下に舗装された車道が見えた。ジグザグに下っていく道があるのでそこに向かう。途中、左手にトラバースする道が付いている。滝の方に向かっているようでちょっと気になったが、荒れているようなので断念し、車道に降りた。確かにちょうど滝壺橋の脇に降り立った。
　 ここからは単純に丹沢湖畔の道路を歩く。途中、世附大橋を渡って南岸を歩く。ここから見ると、浅瀬入口から権現山への登山コースがよく分かる。最後に三保ダムを渡って駐車場に戻った。ちょっと歩き足りなかったが、歩き始めが遅かったので時間的にはちょうど良い山行になった。

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